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ステンレス鋼とは

1913年はクロム合金が発明され、鉄鋼生産に大きな革命をもたらした記録すべき年です。当時、世界の多くの研究者は、鉄とは異なる合金の発明に取り組んでいました。イギリスのベレアリ-氏はクロムを増すことによって銃弾用の樽に使用されている鉄の改良に努めていましたが、12% のクロム含有量で鉄は酸腐食に耐えることを発見しました。

「さびにくい鋼」として珍重されたステンレス鋼も、近年では、設備材や建築材として幅広く採用されています。
鉄にクロムを添加するとクロムが酸素と結合して鋼の表面に作る薄い保護皮膜 (不動態皮膜)がさびやよごれの進行を防ぐからだと言われています。この膜は 100万分の 3mmくらいの薄いものですが、大変強く、たとえこわれても、まわりに酸素があればすぐに自動的に再生してさびを防ぎます。

ステンレス構造材には、次のような多くの優れた特長がありますので、より安全性の高い建物の建設が可能であり、経済的にも大きなメリットがあります。
ステンレス鋼は家庭用器具、電気機器、化学設備、医療機器、産業機械、建設、電車、自動車など生活に密着した消費材、生産材として、多くの用途に使われています。

近年、地球環境に優しい素材としてステンレス鋼が注目を集めています。

ステンレス鋼の最大の特性が耐食性を持っていることはよく知られていますが、最小のメンテナンスで長寿命に耐え、容易にリサイクルされている現状には余り気づかれていません。
ステンレス鋼は、鉄(Fe)に、クロム(Cr)・ニッケル(Ni)等の貴重な元素を加えた合金鋼です。したがって、これが再利用されることは21世紀の循環型社会にとって、資源・エネルギーの保全に役立つ素材であると確信いたしています。